シモーネ・バイルズの得体のしれない強さ
アメリカの女子体操選手、シモーネ・バイルズの演技を見ただろうか。2018年11月1日、ドーハで開催された体操世界選手権のことだ。
結果から言うと、バイルズ率いるアメリカのチームは団体で見事優勝、シモーネ・バイルズ自身も個人で総合優勝を果たした。個人総合での2位との点差はおよそ1.7点。誰が見ても圧勝だ。
FINAL STANDINGS at the 2018 women's World AA Championship!@Simone_Biles 🥇 Mai Murakami 🥈 @morgihurd 🥉 pic.twitter.com/luvOeTtvJj
— USA Gymnastics (@USAGym) 2018年11月1日
しかし、見て欲しいのはそこだけじゃない。まずシモーネ・バイルズは、リオオリンピックの後に1年半の長い休暇をとっていた。今回の世界選手権は休暇明けのいわば復帰戦だ。しかし順調に復帰戦という訳にはいかず、腎臓結石で世界選手権の前日はドーハの病院の緊急治療室にいた。そのため、今回の世界選手権は痛みを伴いながらの演技だったと本人が答えている。そして個人総合の決勝が始まるが、跳馬は着地でお尻を付いてしまい1.0の減点、平均台も落下で1.0の減点、得意の床でもラインオーバーで0.1の減点を受けてしまう。女性の種目は男子と違って2種目少ない4種目で競われるため、0.1の減点でも、順位への影響は計り知れない。それなのに2位の村上と大差をつけての優勝だ。
この圧倒的な強さは一体どこから来るんだろうか。。